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[産業界の動き]
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[倉庫]付加価値業務への一層の展開が求められる倉庫業者 |
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1.活発化する荷動き 景気の緩やかな回復とともに倉庫業界の荷動きが改善している。普通倉庫業界主要21社の入庫量は99年末以降前年同月比でプラスに転じ、2000年12月には同3.9%増にまで回復してきた(図1)。もっとも、足許の景気が踊り場を迎えていることから、今後更に回復基調を維持できるか否かは微妙な段階である。加えて、数量ベースではプラスに転じたとはいえ、都市圏の立地の良い一部の倉庫を除いて、保管料は依然として弱含んでいる。今後保管料の上昇にまで結びつけられるのか、倉庫業界にっとては難しい局面を迎えている。 |
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2.中期的には厳しい収益環境続く 日本倉庫協会資料により普通倉庫業界141社の倉庫部門(保管業務+荷役業務)の中期的な経営状況をみると、保管料の低下を主因に経常損益は93年以降7年連続赤字となっている。95、96年にかけて保管業務は一時的に収益が改善に向かったものの、以降再び悪化傾向にある。99年の倉庫部門全体の経常損益は平米当り▲551円にまで落ちており、収益環境は厳しい状態が続いている(図2)。 |
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3. 収益支える運送・その他部門 99年の倉庫業界全体の売上構成をみると、倉庫部門は21%程度に留まっており、港湾運送・自動車運送等の運送部門が37%、その他部門が40%を占めている。 企業規模別には、中規模業者の倉庫部門売上比率は33%、大規模業者では20%を切っており、大規模業者ほど倉庫部門の売上比率は低くなっている(表1)。 倉庫部門の赤字が続いているとはいえ、日本倉庫協会調査では99年度の赤字企業数は20%に留まっている。運送部門とその他部門の利益が倉庫部門の赤字を埋めているためである。本来、物流における保管の役割を担ってきた倉庫業界であるが、総合物流化の進展と長引く保管料の低迷を背景に、収益構造は倉庫部門から運送部門と流通加工業務やマンション・オフィス賃貸などの不動産業務といったその他部門に支えられる形に変化してきている。 |
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4.高付加価値業務の模索 この10年で普通倉庫業界の所管面積は2400万平方メートルから3642万平方メートルにまで増加した。倉庫業界自身の事業拡大に加えて、大手運送業界や卸・メーカーなどの荷主企業が総合物流の一環として倉庫業に参入しているからである。 荷主サイドが物流コストの削減姿勢を強めていることや、中長期的には情報技術革命の進展により在庫水準自体の低減が見込まれることを考慮すると、保管単価の低下圧力は今後も続くと思われる。 倉庫業界は倉庫部門の収益改善のために、付加価値を高める倉庫利用方法を模索している。具体的には、流通加工業務への進出や、保管品目を回転率の高い食品や単価の高いコンピューターなどにシフトするといったことが挙げられる。そのほかにも、中小規模業者では病院のカルテや金融機関文書の保管・電子配信サービス業務への進出などにも取り組んでいる。大規模業者では立地条件の良い倉庫のデータセンターへの転用や総合物流管理であるロジスティクスの提案による荷主の囲い込みなども行っている。 倉庫業界に対する荷主の要求は、これまでの保管という単一の機能から、付加価値をつけた総合物流機能へ移ってきている。倉庫部門の収益を改善させるためには、高付加価値の物流機能重視の倉庫提供が不可欠であるが、その方向性は資本力や企業規模、所有倉庫の立地条件など、個別企業毎に大きな差が出てくると考えられる。 |